tawara's blog

雑記。個人の見解です。

韓非子 第1冊 を読んだ

会社で同僚がビジネスに役立った本として紹介していた。また Twitter でどこかの社長さんがおすすめしていたのを思い出した。同じ本が、別人に別のタイミングで良書として紹介されているなら買うべきだ、と思って買った。良書だった。

韓非子の思想については、冒頭の解説が簡潔に説明している。

韓非によれば、人間とは一人一人自分の利益の追求する存在である。恩愛によって結ばれているなどと考えるのは、甘い考えである。

(略)

利害に走るのが人々の心であるからには、恩賞で釣って刑罰でおどすのが人々を支配する第一の方策だと考えたのである。

客観的に明確に定められたルールのもとで「信賞必罰」こそが国家(組織)の運営には必要なのだ、というのが彼の主張である。ルールが守られず仲良しこよしだと君主の懐に入って権力を奪い取る臣下が出てきて、その臣下が権力を不当に利用して徒党を組んで最高権力を奪うだろう、のような事例がたくさん載っている。

組織のルールを守るなんてダサい、自分の好きなことを好きなように追求することが最高の生き方だ、という人生観?を抱いて生きてきたように思う。組織に埋没した人間が行った悲惨な例に歴史は事欠かない。そういう考えだったが、人が集まって事業を営むにあたってルールは欠かせないな、と最近思っている。そうしないと組織・チームのアウトプットが悪くなる。コミュニケーションの無駄によるイラナイ仕事が生まれてしまう。バカみたいなルールに従う必要はないけれど、イケてるルールは積極的に定めて運用していくほうがいいはずだ。そのルールは変更につねに開かれている必要があると思う。

ルールを重視する組織運営についてはこちらの本も通じるところがある。

また、これは組織運営を前提にした話だけれど、個人の生活にも当てはめられるなーと思う。自分のルールに従って行動する、ということ。ルールを守って成果が出たのならばご褒美を用意して、間違ったのなら罰?を用意する。そうすればもっと豊かに生きれるのではないか。それには、自分の行動原理を積極的に明確にし、研ぎ澄ましていくことが必要だ。接してて気持ちいい人は、自分で自分の行動原理を知っている人が多い気がする。判断が早く、その根拠は明快だからだ。そしてその行動原理が導かれた個人的な歴史がある。そういう個人史を酒を飲みながら聞いてる時間は楽しい。

自分の行動原理としてパッと挙げられるのは、「面白いかどうか」「その状況に放り込まれた自分はどうなるのか気になる好奇心」で動いてる気がする。もっと深堀りをしたい。

韓非子は全4冊なので、引き続き読んでいく。

(了)