tawara's blog

雑記。個人の見解です。

電車のなかでスマホで文章を書いてる。電車の中で文章を書く時期が20代後半にあった。小説を書いているときだ。

 

プリントアウトした小説をクリップで止めて満員電車の中で作業していた。赤字を入れて推敲したり、次の場面の展開を書いたりしていた。立ちながら背中を丸め周りの人に多少なりの迷惑をかけながらやっていた。

 

当時は職場まで電車で片道90分かけていた。エンジニアになったいまはもう勘弁したい。とても疲れたから。ただ、そのときはそうでもして文章を書いていたかった。想像を言葉にしたかった。なぜそこまでしていたのか、はどこかで振り返りたい。文章を書くことで自分を保っていたと思う。

 

よくわかんないですけど小説書かなきゃならないんすよ、と会社の元編集者に伝えたら、そういう気質のやつが小説家になるんだろう、と言われたことを覚えている。小説家としての才能があるんじゃないかと早合点したのも覚えている。

 

あれから5年くらい経ったが小説は書いてない。きっと自我の落とし所を世界や社会と調整してたのだろうと思う。新人賞を応募するための小説を書き切ったときに、自分のなかでストンと何かが収まるところに収まった感覚があった。あれはどういう意味だったのか。気持ちを整理する文章をいま書いていて、考えたい問題があらたに出てきてしまったところで今日は終わり。

 

(了)